2007年9月アーカイブ

自動車のナンバープレート

 今日は自動車のナンバープレートです。

車のナンバープレートから持ち主の住所・氏名を簡単に知る方法

なんとたった275円でその車の持ち主の住所・氏名が分かってしまうのです。

【活用方法】
★街角や路上で美しいドライバーをみかけたらとりあえずナンバーをチェック! そこから住所と名前が・・・。
★東京の青山あたりを歩いているとよく芸能人が自家用車をプライベートで運転している光景を見る。とりあえずチェック!
★自分自身、車の運転をしていると、腹がたつほど乱暴な運転で車の進路妨害をする奴がいる。怒って殴る前にチェック!

【データ入手方法】
?全国の車のナンバーを管理する運輸省陸運支局または自動車検査登録事務所に行く。
?自動車検査登録印紙(250円)と一枚25円の申請用紙を局内の販売所で買う。
?申請用紙には、
(1)調べたい車の地名・ナンバーを書く。
(2)事務種別の欄には「4」と記入。
(3)登録事項等証明書交付のところに「レ」。
(4)書類を提出する支局名・提出の年月日を記入。
(5)申請欄・申請代理人氏名は無視!請求者の欄だけ自分の名前と住所を書けばいい。
(6)後は、はんこを押せばOK!

※東京の車を北海道で調べることも可能だし、請求者の欄に自分の本当の名前を書いても後から問題になったりしないので、堂々と書きましょう。

 大人の喧嘩用です。ただ、くれぐれも犯罪行為に繋がるような悪用は慎んでください。

覚書 070926

小松原章「原則主義に基づく監督にシフトする英国保険業界」ニッセイ基礎研究所『研究員の眼』2007年9月25日。
・英国保険業界は2000年に成立した金融サービス市場法に基づき銀行、証券業等とともに一元的に金融サービス機構(FSA)の監督を受けている。
・しかしながら、現在のような厳格な規則に基づいた監督方式を原則に基づいた規制(いわゆるPrinciple-based regulation)にシフトし、これを今後の監督の基本スタンスにしようとの動きに転じている。
・監督当局は会社の事業活動にかかわる大幅な裁量権を経営陣に付与する一方、事業活動の結果が基本原則に照らして適切であるかどうかをケースバイケースで判断し所要の対応をしていくこととなる。
・経営陣は事業活動の自由度がいっそう高まり、商品・サービス革新が実現しやすくなる反面、自らの事業活動が規制目的に合致するかどうかを常に説明できる状況にしておかなければならないことになる。

/ではなく・

 今日は/ではなく・です。

 現在、私が使っているMac(Macbook)の日本語変換ソフト(ことえり)では、キーボードの右下にある/キーを押すと/が入力されます。当然と言えば当然ですが、普段は/なんて入力する必要はありません。

 おまけに、私は・をよく使います。以前のMacで使っていたATOKでは/キーでそのまま・が入力されましたが、現在は一度/キーで/を入力して変換しなければなりません。しかも、/の第二候補は半角の/であり、・は第三候補です。スペースキーを二回も押さないと・は入力できません。

 非常にめんどくさいです。何とかしたいと常々願っておりましたが、どうしたら良いのかわかりません。「システム機能設定」の「言語環境」かと思って見てみましたが、該当する項目はありませんでした。したがって、/から変換して・を入力する日々を過ごしておりました。

 今日も・を入力する機会が多々あり、非常にイライラしておりました。何とかならんものかと、画面右上にあることえりマークからメニューを眺めていると、「環境設定を表示」項目があることを発見しました。これはもしやと思って開いてみると、「入力文字」のパネルがあり、そこで/キーで入力する文字を・にすることができました。

 一件落着です。悩んでいたあの日々は何だったのかと思えるくらい・が簡単に入力できるようになりました。逆に/は・を変換しても入力できなくなり、「すらっしゅ」と入力してから変換しなければなりません。が、ほとんど/は使うことがないので、とくに問題はありません。

 ・を直接入力する方法が見つかっただけなのに、無駄に長文を書いてしまいました。私にとってはそれくらい衝撃的な出来事だと思っていただければ幸いです。

【追記:2008年2月17日】
 単純に/を入力する方法がありました。optionキーを押しながら/キーです。これは、入力設定が・になっていると/と入力され、逆に/は・となります。記号一つにきりきり舞いです。

亭主関白

 今日は亭主関白です。

 亭主関白とは、家庭で父親がその他の家族を専制的に支配することです(参考:Wikipedia)。簡単に言えば、お父ちゃんが誰よりも一番偉く、威張っている状況です。男尊女卑という旧来的価値観を表す言葉として、現在ではあまり用いられなくなりました。

 が、これは本当に男尊女卑なのか考えてみる必要があると思います。もちろん、実際には男尊女卑思想を色濃く反映しているのですが、それだけではない側面も見なければならないということです。

 関白とは公家が登り詰める最高の官位です。関白が実質的に国の政務を取り仕切ります。この意味では関白は支配者です。とはいえ、関白は天皇の代理人でしかありません。国の支配者は天皇であり、関白はその権威を借りて政務を代行しているに過ぎません。

 同様に、家庭で父親が関白だと言う場合、親父以外に天皇の存在が前提とされています。関白は支配者たる天皇ではなく、その代理人であるのですから、関白を名乗る以上、天皇がいなければなりません。

 家庭における天皇とは誰か。これは他でもなく、母親ではないでしょうか。つまり、亭主関白とは父親が威張り散らすことを示しているのですが、同時に、母親が天皇であることを認めているのです。見た目は男尊女卑かもしれませんが、その裏には関白による天皇に対する深い尊敬が隠されているのです。

 かの有名な、さだまさしの「関白宣言」も、こうした観点から聞いてみると、新たな発見があるでしょう。

 ……というようなことを思いついたのですが、すでにほぼ同じことを書いている本があるようです。天野周一『妻の顔は通知表−新!亭主関白宣言』(2006年、講談社)です。まだ読んでいないのですが、amazonのレビューでは「関白たる亭主は天皇である妻に尽くすべきだ」と内容が紹介されています。うーむ。先を越されたか。

 なお、著者の天野周一は全国亭主関白協会の会長さんです(参考:website)。協会の名前は荘厳ですが、内実は夫婦生活を円滑にするためのノウハウが紹介されています。基本路線は妻=天皇であり、その天皇にいかに尽くすかが楽しく語られています。これを情けないと見るか処世術と見るか、意見が分かれるところでしょうが、いずれにしても愉快に夫婦生活を過ごそうとしている姿は微笑ましいものがあります。

 そんだこんだで、結婚もしていないのに、しかもその予定も全くないのに、亭主関白だの何だの言っている私でした。

覚書 070921

須藤時仁「英国金融市場法委員会の概要」日本証券経済研究所『証券レビュー』第47巻第9号(2007年9月)。
・FMLC(Financial Markets Law Committee:金融市場法委員会)の役割は、ホールセール金融市場が直面している法的不確実性の問題を明らかにし、可能であればそれらの問題が重大なリスクを引き起こす前に解決するための処方箋を検討することである。さらに金融市場の現場と司法との架け橋になるという目的もある。
・FMLCは、まず市場参加者と連携して悪影響を及ぼす可能性がある法的な不確実性がある分野を明らかにし、次いで当該分野に係る専門家と協力して解決策を提案することによって定められた目的を果たしていく。
・(FMLCで取り上げられたテーマについて)まず、年代別に見ていくと、近年は国内関係の案件が減少し、EU関係の案件が増えているという特徴がうかがえる。また、依頼先の有無で整理すると、?国内関係よりEU関係の案件に対して依頼が多い、?依頼先としては英財務省が多いといった特徴がある。

覚書 070920

中沢剛「英国ノーザンロックが経営危機」三菱UFJ証券『欧州経済フラッシュ』No.022(2007年9月18日)。
・ノーザンロックは、もともとは住宅ローン金融専業のビルディングソサイエティだが、97年に銀行転換・株式会社化した。資金調達の73%を(リテールの個人預金ではなく)マネーマーケットに頼るため、市中金利の高騰によって収益環境が悪化していた。同様に、資金調達の5割強をマネーマーケットに頼る旧ビルディングソサイエティのアライアンス&レスターやブラッドフォード&ビングリーでも収益不安が囁かれており、特に前者の株価は17日に急落した。
・英国は、住宅ローン専業のビルディングソサイエティが伝統的に発達していたが、協同組合方式で経営基盤が弱く、90年代に多くが株式会社化し、銀行化したものも多く、幾つかは大銀行グループの傘下に入った(例:ロイズTSBに買収されたチェルトナム&グラスター)。これは、同時期に外資系金融グループへの身売りが相次いだマーチャントバンクとも軌を一にする動きだ。その中で、ノーザンロックなどは独立を維持してきたが、ここにきてその限界が露呈した形である。
【脚注】ビルディングソサイエティ(building society):住宅金融組合。貯蓄貸付組合と同様であり、貯蓄と住宅ローンを行なう金融機関である。

伊藤さゆり「欧州経済見通し」ニッセイ基礎研究所『Weekly エコノミスト・レター』2007年9月14日号。
・ユーロ圏:ECBは当初予定していた9月利上げを見送り、追加的資金供給を行なった。
・イギリス:過去の利上げが住宅市場に及ぼす影響と、世界的なリスク再評価の動きを見極めるため、政策金利は据え置きが続くと予想する。
・2つのドイツの銀行の問題は、傘下のSpecial Vehicle(SV)が資金繰りに行き詰まったことが原因だ。SVは、ABCPなどで短期・低利のファイナンスを行ない、サブプライム・ローンなどを裏付け資産とする債務担保型証券(COD)、資産担保証券(ABS)などへ長期・高利回りの運用をすることで収益を上げていた。しかし、サブプライム・ローンの延滞率の上昇、格下げによってCOD、ABSといった資産の評価が下落、流動性が大きく低下する一方、ABCPなどの借り換え発行が困難化したことで、バックアップ・ライン(信用枠制度)を設定していた親銀行に影響が及び、その金額が親銀行の対応力を大きく超えていたために、資金繰りが行き詰まった。問題の本質は「期間のミスマッチ」という伝統的なものである。(p.5)
・なお、8月9日のパリバ・ショックに対してECB、FRBを始めとする多くの中央銀行が資金供給による市場安定化を迫られる中で、目立った措置を講じてこなかったBOEも、各行が提出した資料から銀行の準備金の積み増し需要の拡大が確認されたことに対応し、9月に入って、6日に政策金利の水準で積み増し需要に対応した。
 しかし、BOEの基本スタンスは、キング総裁が下院財務委員会に9月12日に提出した報告書で示したように、インターバンクのターム物金利の上昇や銀行の貸出先の見直しは、「銀行の資産構成に関する選好が変化することによる自然な結果」であり、(FRBが行なった)公的歩合貸出による適格担保要件の緩和や、(ECBが行なっている)より長めの資金の供給については、「過剰なリスク・テイクを奨励し、将来の金融機関の種をまくことになる」というものだ。
 また、今後の見通しは不透明としながらも、「流動性の確保には限界がある」、「銀行システム全体としては、(証券化商品市場の流動性低下で困難に直面している)ファンドの資産を取り込んでも持ちこたえるだけの強さがある」とした上で、「適切な対応が講じられれば、長期的な経済の安定を脅かすものではない」との見方が示された。(p.12)
【脚注】実際にはBOEは後の9月19日に方針を転換した。

インクジェットカートリッジ

 今日はインクジェットカートリッジです。

・BCI−24 black(2個):税込み
  1,470円@定価/新品
  1,323円@購買部/新品
  1,080円@ネット/リサイクル
・BCI−24 color(1個):税込み
  1,575円@定価/新品
  1,417円@購買部/新品
  880円@ネット/リサイクル

 品質にやや不安が残るものの、価格面を重視すればリサイクルに分があるようです。とりわけカラーインクの場合、リサイクルの優位性は明らかです。

 気になる品質ですが、今のところ問題なく使用できます。ただし、付け替え直後は印字がかすれることがあります。しばらくするとかすれはなくなりますので、さほど大きな障害にはなりません。

 なお、私は文献資料くらいしか印刷しませんので、カラーの発色にはまったく関心がありません。絵や写真などを慎重に印刷したい場合は、正規品を使用することをオススメします。

プロテイン

 今日はプロテインです。

・ザバス(SAVAS):ホエイプロテイン100
  1kg=3780円(税込み)@ドラッグストア
・LAニュートリション:ライブホエイ
  10kg=22,900円(送料/税込み)@ネット通販

 ザバスの1kgでは割高感がありますが、2万円もするニュートリションの10kgを買う勇気もありません。悩みどころです。

 なお、エネルゲンやヴァームは粉末で買っても単価はほとんど変わりません。

・エネルゲン(粉末):1L用×5袋
  1箱=714円(税込み)@ドラッグストア
・ヴァーム(粉末):20袋
  1箱=1980円(税込み)@ドラッグストア

 個人的にはヴァームゼリーが最も効果があります。

健康診断

 今日は健康診断でした。

身長:180.0cm
体重:73.2kg
血圧:124/73mmHg

 他に検尿とX線検査を受診しましたが、結果は後日に通知されます。さしあたりは身体測定と血圧測定の結果だけです。

 体重は少し減りました。おかげでBMIが23となりました。正確には22.59です。標準値は22ですので、標準体重になりつつあるようです。

 低かった血圧が適正値になっていました。血圧を測定した時刻は11時過ぎですので、昼頃は血圧が安定しているのでしょうか。

 検尿では蛋白か糖が出ることが多く、たいていは再検査になっていました。結局は何も異常は検出されないのですが、今回は一回目の検査から何も出ないことを祈っています。

安倍首相の辞任

 今日は安倍首相の辞任です。

 安倍晋三首相は、12日午後2時、首相官邸で緊急に記者会見をし、辞意を表明しました。理由については、自分が辞職することでけじめをつけたいと説明しました。

 あっけない幕切れです。とはいえ、正面からの政策論争を回避して揚げ足取りに終始してきたマスコミや野党にしてみれば、拍手喝采でしょう。

 安倍首相の政策はどこがどのように批判されるべきなのか、民主党やマスコミは何も明示していません。参院選の争点であった年金問題は今や論点にもなっていません。

 印象論でしか批判していない民主党とマスコミを一刻も早く抑え込み、通常の政策論争を復活させることが次期政権の課題になるでしょう。

 次期首相には、何よりもまず民主党とマスコミを切り崩すことができる人が就任するべきです。とくに民主党対策が重要であり、これが次期政権の第一目的になります。

追記:2007年9月13日22時追加
 某巨大掲示板で見つけた安倍政権の実績一覧表です。よくできているので貼付けておきます。戦後政治が手をつけてこなかった分野に果敢に切り込んできた安倍政権の姿が浮き彫りになっています。

【安倍内閣、約10ヶ月間の実績(抜粋) Ver.0707】
・北朝鮮問題
  *北朝鮮経済制裁 →実施中
  *朝鮮総連圧力 →実施中
・国防問題
  防衛省昇格 →済
  海洋基本法 →済
  集団的自衛権 →研究中
  日米豪印4ヶ国同盟・韓国除外 →実施中
  サウジ等中東関係強化 →実施中
  中国サミット正式参加 →拒否
  宇宙基本法(偵察衛星) →準備中
  国家安全保障会議(日本版NSC)創設 →準備中
・憲法問題
  *国民投票法 →済
  憲法改正9条破棄 →準備中
・教育問題
  *教育基本法改正 →済
  *教員免許更新制度 →済
・犯罪対策
  犯罪収益移転防止法(マネーロンダリング) →済
  *少年法改正厳罰化 →済
・政治問題
  *政治資金法改正(小沢10億円不動産禁止法) →済
  *社保庁解体(非公務員化) →済
  *年金時効撤廃法(時効の貰い損ね救済) →済
  *天下り制限 →済
  公務員削減・給料 →準備中
・歴史問題
  *国立追悼施設阻止・女系皇室典範阻止 →実施中
  「従軍」慰安婦捏造 →国会で強制否定
  南京「虐殺」捏造 →未(否定の動きあり)
・マスコミ問題
  マスごみ捏造放送対策 →準備中
  朝日捏造対策 →提訴中
・在日朝鮮人問題
  *在日参政権阻止 →実施中
  *人権擁護法案阻止 →実施中
  サラ金壊滅 →ほぼ済
  *パチンコ壊滅 →検定規制強化中
  同和利権にメス →実施中
  在日朝鮮人資産凍結 →未
  在日特権剥奪 →未

 なお、* 印は小沢一郎(民主党)が反対した項目です。それらの項目を眺めていると、民主党の支持基盤が浮かんできます。その意味でも、この一覧表はよくできていると思います。

 今日は「幸せのちから」と「リトル・ミス・サンシャイン」を見ました。

 幸せのちからは、ウィル・スミスが主演する映画です。落ちぶれた男が最終的には成功する、いわゆるサクセスストーリーです。有名な事業家の半生を描いた物語のようです。

 ウィル・スミスは実の息子と共演したり、この映画でアカデミー賞の主演男優賞を獲得したり、良いずくしなのですが、肝心の映画はあまり面白くありません。ウィル・スミス演じる父親がアホすぎるからです。

 最初は変な機械を病院に売りつける仕事、次は株の仲介人となり企業に勧誘電話をかけまくる仕事、後者で実力を発揮して富を得るようですが、いずれもいかがわしい商売には変わりありません。これで成功と言えるのでしょうか。お金がたくさんもらえれば、それだけで成功だと言いたいのでしょうか。

 事実、落ちぶれてホームレスになっている時のほうが、家族は親密になっています。生活はその日暮らしですが、こちらのほうが幸せであるかのように描かれています。実は有名な事業家へのアンチテーゼなのではないかと思いました。

 一方、リトル・ミス・サンシャインは楽しい娯楽映画です。一癖ある家族の一員である女の子がミスコンテストであるリトル・ミス・サンシャインに出場する物語です。

 一言で言えば、三谷幸喜が制作しそうな映画です。コメディが主軸で、ばたばたと話を進めつつ、節々で少し感動を織り込む、といった映画です。映画とは娯楽映画が本流であることがよくわかります。

 ミスコンテストの会場には黄色いマイクロバスで行きます。なぜか一家総出で。その道中で家族それぞれに、いろいろな出来事が降りかかります。こうした話の構成もわかりやすくて良いです。

 役者たちも良い演技をしています。私が知らない役者ばかりですが、とても愛嬌ある家族、だけど、実際には一緒に暮らしたくないような家族を見事に演じています。

 良くも悪くも典型的な娯楽映画なのですが、幸せのちからを見た後のためか、至極楽しむことができました。

 今日は吉村正和『フリーメイソン 西欧神秘主義の変容』(講談社現代新書、1989年)を読みました。

 日本では何だか怪しい組織として一般に認識されているフリーメイソンを題材にした本です。本書にあるように、フリーメイソンとは西欧上流社会の秘密結社に端を発する慈善団体です。現在では道徳に満ちた社会を目指して、主に医療福祉分野で慈善活動をしています。国際的に暗躍する政治団体ではありません。

 本書が執筆された当時、フリーメイソンの会員数は世界で600万人にも上っていたそうです。全体として会員には政治家などの権力者が多くなっています。この点から、日本ではフリーメイソンと権力との密接な関係が陰謀論として語られますが、実際は社会奉仕活動を推進する組織であり、また、個人交流を目的とした親睦会です。

 本書ではフリーメイソンの歴史がまとめられています。18世紀初頭にイギリスで普及し始めたフリーメイソンは、宗教や信条を超えた普遍的思想を活動基盤としていました。当時、イギリスを始め西欧社会では、個人の人間としての完成を目指した思想から、同時に社会全体として道徳を高めていく思想へと転換しつつありました。その担い手の1つとなったのがフリーメイソンだとの観点から本書は叙述されています。

 秘密結社を起源としているため、現在でも神秘主義が貫かれています。例えば、自分が会員であることを公言しても良いのですが、他の会員がフリーメイソンであることを公表することが禁じられています。また、対外活動以外の具体的な活動内容は非公開となっています。こうした側面が人々をしてフリーメイソンを怪しげな組織と認識されているのでしょう。

 現在のフリーメイソンは、日本で言えばライオンズクラブやロータリークラブに該当する組織です。これらの組織は地方の名士が所属することが多く、日本では会員であることが1つの名誉となっています。同様に、アメリカを始め西欧社会ではフリーメイソンであることは誉れとされていると言われています。会員に政治家が多いのも、社会活動の一環として会員になっているためでしょう。

 日本では情報量の少なさから謎の組織としてみられることが多いフリーメイソンですから、歴史的背景まで言及した本書は貴重な情報源になると思います。ただ、本書では18世紀から19世紀までの世界思想史にフリーメイソンを位置づけることに主眼が置かれているため、20世紀に入ってからの動向はあまりよくわかりません。これが本書の消極点です。

 近代において普遍的思想を理念としていたフリーメイソンと、現在、慈善団体として社会に定着しているフリーメイソンとの間には距離があるように思います。現実の歴史としては前者から後者へと展開しているのでしょうが、本書ではその過程は描かれていません。そのため、読後に手応えのなさを感じる人もいるかもしれません。私もその一人です。

 過度な期待を抱かずに本書を読むと良いでしょう。

『大学生の学力を診断する』

 今日は戸瀬信之・西村和雄『大学生の学力を診断する』(岩波新書、2001年)を読みました。

 大学生の学力、とりわけ数学の能力が低下していることを、各種テストによって実証している本です。数学力の低下は、大学受験で数学を選択していない文系学生のみならず、理系の学生でも見られる現象です。また本書では、偏差値の低い大学だけが抱える問題ではなく、国立大学の学生でも学力は低下している実情が示されます。

 本書の9割はそうした実証部分です。残りの1割では、これまで確認してきた大学生の学力低下は、いわゆる「ゆとり教育」が原因だと主張しています。「ゆとり教育」の下で、教科内容と履修時間が削減されたために、学生が必要な学力を身につけずに大学に入学してしまっている、と論じられています。

 本書の力点は残りの1割のほうに置かれていると思います。本書の目的は、題名通り、大学生の学力を診断することですが、それ以上に「ゆとり教育」の弊害を浮き彫りにすることが念頭にあると思います。もちろん、こちらの部分については論証が薄く、因果関係が明確にはされていませんが、非常に強い問題意識を感じました。

 非常に軽い本ですので、大学学力低下問題に関心がある人は、さしたりの取っ掛かりとして読んでおくと良いでしょう。

『地球環境のホントの実態』

 今日はビョルン・ロンボルグ(山形浩生訳)『地球環境のホントの実態』(文芸春秋、2003年)を読みました。

 本書は環境問題を冷静に検討している本です。環境問題は通常、明日にも人類が滅亡しそうな危機感を煽りつつ、決まりきった結論に向かって議論されることが多くなっています。ですが、本書はそういった思考停止状態にある言論とは一線を画し、各種の統計資料を活用しながら、地球環境の実態を私たちの前に提示しています。

 本書の叙述は、地球環境は実のところ良くなってきている、といった論点から始まります。巷では明日が人類の命日であるかのごとく議論されていますが、本書によれば、公式の統計を見る限り、多くの問題は著しく改善されています。森林面積は拡大してますし、世界中で健康状態や衛生状態は良くなっています。

 環境問題のほとんどが改善されている現状はグリーンピースも認めていることです。が、多くの環境議論では人々の関心を向けさせるために敢えて地球環境の悪い部分だけが強調されているのが現状です。時には、明らかな誤解やひどい捏造に満ちた議論もあり、環境問題は人々の信頼を失いつつあります。

 現在、世界的に議論されている問題でも同様です。例えば、地球温暖化問題ですが、温暖化による影響は間違いなく悪い数字だけが世の中に喧伝されていることが示されています。国連のIPCCは将来の気温上昇予測を5.8度〜1.4度と発表していますが、マスコミを始め一般では1.4度のほうは無視され、5.8度のほうだけが取り上げられます。

 本来であれば、この気温上昇の予測については、なぜ4度近くも幅があるのかが検討されなければなりません。ほとんどの議論では見落とされているこの論点を、本書は真正面から検討しています。といっても、数年毎に発行されるIPCCの報告書を丁寧に読んでいるだけなのですが、そこから、予想される気温が次第に下げられて1.4度とされている一方で、非現実的なシナリオに基づいて5.8度という数値がはじき出されていることを示しています。

 本書の意義は、いかに地獄のような未来を描くかに終始している環境議論に対して、彼らと同じ一次資料を使いつつ、落ち着いて実情を見据えようとしているところにあります。対象も地球温暖化だけではありません。列挙すれば、寿命と健康状態、食糧と飢餓、貧困問題、森林破壊、資源問題、水の枯渇、大気や水質の汚染、酸性雨、化学物質、生態系、と非常に幅広く、環境問題と言った時に念頭に置かれるほぼすべての論点を扱っています。

 環境問題を議論する際には本書は定本として読まれるべきです。それは本書の内容を信じるべきだからではなく、本書が多くの一時資料を土台にして議論しているからです。環境問題を語る場合、ややもすると主義主張の根拠が蔑ろにされ、とにかく人を驚かせたほうが勝ちとなる傾向があります。そうした従来の議論の限界を本書は克服しています。

 本書の参考文献は1,800点以上に及んでいます。多すぎて本に納めることができず、ネット上で公開されています(文藝春秋website)。文末注は3,000点近くあり、本書の100ページが注で占められています。これほどまでに大量の資料、しかも資料1つ1つが一次資料であり、これらの資料に基づいて展開されている環境問題の著作は他に類を見ません。本書は環境議論の1つの到達点であり、今後の環境議論の出発点になることは疑いようもありません。

 巻末の著者紹介を見ると、もともとロンボルグは環境保護論者であったそうです。おそらく従来は一般の議論を鵜呑みにしていたのでしょう。が、環境問題に関する資料を自分なりに集めたところ、実は環境はそれほど悪くないことがわかり、その資料と見解をまとめたのが本書であるようです。自分で調べてみる必要性と重要性を改めて再認識しました。

 なお、原題はThe Skeptical Environmentalistです。直訳すれば「懐疑的環境論者」となりますが、この題名にあるように、筆者は環境保護論者を止めてしまったわけではありません。環境を保護することには賛成するが、間違った認識や大げさな誇張に基づいてするべきではない、というのが筆者の立場です。誤解なきよう注意ください。

『木を見る西洋人 森を見る東洋人』

 今日はリチャード・E・ニスベット(村本由紀子訳)『木を見る西洋人 森を見る東洋人』(2004年、ダイヤモンド社)を読みました。

 本書は西洋人と東洋人との認識様式の違いが主題です。議論の対象となっているのは認識の仕方ですが、これを軸に思考、判断、教育、言語へと検討範囲を広げて論じており、言うなれば西洋と東洋を比較しながら、それぞれの考え方の特徴を抽出しているのが本書です。

 本書によれば、西洋人の認識様式は分析的であり、文脈から切り離して対象を取り上げようとします。一方で、東洋人は包括的であり、対象を多くの要素の関係のなかで把握しようとします。例えば、魚が水中を泳いでいる絵を見せた時、泳いでいる魚に着目するのが西洋人で、魚が泳いでいる水中の様子に目を向けるのが東洋人です。

 これらの認識の違いはそれぞれの社会生活でも見られます。殺人事件が起きると、西洋のマスコミは犯人の心理や性格に焦点を当てて報道する一方、東洋では犯人を取り巻く人間関係が重視されて報じられます。また、討論で意見が食い違った場合、東洋人は相反する意見であっても双方を受け入れ、どちらもありえると考えるのに対し、西洋人はいずれかの意見だけが正しいと考え、妥協や超越によって調停しようとします。

 東洋人と西洋人の考え方の違いを理解することは重要です。昨今、両者は日常的に交流するようになっていますが、ややもすれば西洋的な考え方のほうが優位に立っています。政治経済では西洋の様式が基準とされ、科学の世界でも西洋における分析的手法が主流となっています。あたかも西洋方式が唯一無二であるかのようですが、東洋的な認識様式もあることを忘れてはいけないと思います。

 東洋のほうが素晴らしいのだ!と言いたいのではありません。そうしたあれかこれかの議論は、本書にあるように、西洋人的です。東洋も西洋もどちらも1つの認識様式であり、それぞれの角度から世界を把握しようとしているのです。対象へ接近する考え方の二大巨頭として両者を理解するべきでしょう。

 世界を理解するためには、西洋人の分析も東洋人の包括もいずれも必要なのです。西洋人の分析的思考だけでは背景との関係が捨象されてしまいますが、東洋人のように包括的に見るだけでは因果分析がおろそかになってしまうでしょう。いずれかのみに依存した認識様式では、世界の限られた部分しか見えてきません。

 本書でもいずれかに偏った考え方には批判的です。とりわけ世界はアメリカになるはずだと考えがちな西洋人に、彼らの見方以外にも他の見方もあり得るとする東洋人的考え方の重要性を示そうとしています。そしてまさにその他の見方として東洋人の考え方に、西洋人の目を向けさせることが本書の含意だと言えるでしょう。

 私がこのように考えるのも、私が東洋人だからでしょうか。そうかもしれません。が、私は日常的に西洋的思考だけに傾く人々に囲まれており、彼らの言動に非常に限界を感じています。こうした日々の感覚から、本書で言う東洋的考え方を私は重視しており、実際にそうした言動を心がけています。この点からすれば、日本の多くの人々も積極的に本書を読むことが求められると思います。

 本書が有するこのような決定的な意義を認めつつ、やはりいくつかの消極点があることも指摘しなければなりません。本書の著者は心理学者ですので、ここでは心理学に基づいた実験がわんさと援用されています。私のような門外漢にとっては、主張内容と関連性が薄い実験が引用されているように見えますので(実際にそうと言える場合もあるでしょうが)、やや読みにくい印象がありました。

 また、前半の数章は本論の理論部分であり、東洋思想の元祖として孔子が、西洋思想の本家としてアリストテレスが取り上げられています。それぞれが見事に洋の東西の思想の基盤となっていることが描かれているのですが、さすがに単純すぎる図式だと思います。少なくとも、私の認識様式が孔子の影響下にあると言われて、すんなり納得できるものではありません。

 さらに、題名の日本語訳には気をつけなければなりません。原題はThe Geography of Thoughtです。直訳すると「思考の地理学」です。副題はHow Asians and Westerners Think Defferently...and Whyであり、「東洋人と西洋人の思考の違いとその理由」です。邦題にある「木を見る」とか「森を見る」とかは訳者の意訳ですが、こちらに引きずられないように読むことをお勧めします。

 日本語での木と森の対比は、慣用句に「木を見て森を見ない」とあるように、森を見る人を持ち上げて木を見る人をけなすためのものです。ここでは西洋人の考え方が「木を見る」、同様に東洋人が「森を見る」にあたると思いますが、本書では西洋人を東洋人よりも下に置いているわけではありません。この点からすると、本書の内容と邦題の意味とがややズレている気がします。原題や副題の直訳のほうが内容を的確に表現していると思います。

覚書 070903

鈴木友康「世界経済の現状と見通し」財務省『財政金融統計月報』第662号(2007年6月号)。
 世界経済の現状と見通し:4. イギリス
 イギリスの経済成長は、特に個人消費を中心とした内需の加速に伴い、拡大ペースを増した。2007年についても、引き続き堅調な成長を続けるものと見込まれる。
 需要の上振れや現在の世界的なエネルギー価格の上昇による国内設備財の高騰が、過去5年間の最高水準にまでインフレを加速させている。ターゲットを超えたインフレと経済の逼迫との併発は、イングランド銀行(BOE)に利上げを促しており、年末にかけてインフレはターゲット内に収まるものと考えられる。しかしながら、特に賃金上昇が具現化した際などには、より一層の引き締めがなお必要となる可能性がある。
 ?.イギリス:2 経済見通し【注】
 イギリス政府の予算方針は、?各年度の予算は年2回(12月頃の「プレバジェット・レポート」と3月頃の「バジェット・レポート」)公表され、?3年間の歳出計画は2年毎の7月(「包括的歳出見直し」)に公表される。各年度の予算の公表の際、政府の経済見通しと中期的な政策目標についても併せて公表される。
 「プレバジェット・レポート」は次年度予算の編集方針を明らかにしたコンサルテーション・ペーパー(協議用資料)に相当し、これを踏まえて議論が展開される。公共の議論を促すことにより、政府の財政政策の目的を国民一般に対して知らしめて透明性を向上させ、間接的に政府の財政運営に規律を与えることを目的としている。
 イギリスの財政年度は、日本と同様、4月〜3月であり、予算案の提出権は内閣、編成権限は財務省に属する。予算は首相と財務省を中心に主要閣僚の下で決定され、議会は慣習法上、予算の拒否か下方修正しか認められていない。

天瀬光二「英国:外国人高度人材受入れで積極策」労働政策研究・研修機構『Business Labor Trend』2007年8月号。
・(外国人が)就労許可を取得するには、労働市場テスト(国内労働者では代替できないことを証明)を経ないといけないなど、一定の手続きを踏まなくてはならず時間もかかる。このため政府は、一部の優先的に受け入れたいとする人材については、就労許可を免除して受け入れるという措置を講じている。こうした措置のひとつが、外国人の高度人材を優先的に受け入れようとする目的で導入された「高度技能移民プログラム(Highly Skilled Migrant Programme:HSMP)」である。
・受け入れ申請の審査にはポイント制が用いられている。?学歴、?職歴、?過去の収入、?就労希望分野での業績などの分野で、合計65ポイント以上取得した場合に申請が認められる。
・移民を受け入れる制度は、その時々の政治・経済・社会状況を反映して刻々と変わる。英国の受け入れ政策もこれまで、たとえば医療従事者が足りない、理工技術系学生を確保したいなど、その時々のニーズに応じて策定されてきたため、受け入れスキーム数が80種類にも及ぶなど制度はかなり複雑化していた。優秀な人材を迅速に確保するためには、複雑な制度を改め、手続きの簡素化を図る必要がある。政府はこうした経緯より2005年2月、従来の受け入れ政策を1つの体系に整理する「入国管理五カ年計画」を発表した。この新規計画により、移民は五段階の技能レベルに分類されることになった。
・この五カ年計画をまとめた報告書のタイトルは「選択的受け入れ(Selective Admission)」といものである。実はこの計画の眼目はここにある。すなわち、今後英国の受け入れ政策は、「国の利益になる人のみを選んで移住させる」「が、一方で低熟練労働者の受け入れは制限する」という明確なコンセプトをもって運営されていくものと思われる。

眼精疲労に対する蒸しタオルの効果

 今日は眼精疲労に対する蒸しタオルの効果です。

 リンク先の記事では、目が疲れたら蒸しタオルを使うと良いことを実証した実験を紹介しています。この実験により、感覚的には納得できる蒸しタオルの疲れ目に対する効果が科学的に確認されました。蒸しタオルは眼精疲労に効きます。

 ……と、巷では議論されています。例えばこちらです。ここにリンクを張っているサイトがいくつかあり、そのなかには、先走って蒸しタオルの作り方を紹介しているところもあります。

 が、少し落ち着いてください。今日の記事の下部にある「実験方法」をよく読んでください。この実験では蒸しタオルを使う時間を変えて比較しているだけで、蒸しタオルを使うか使わないかを比較しているのではありません。これは重要な違いです。

 実際に蒸しタオルを使う場面を想像してください。普通は前を向いたまま目を見開いていません。多くの人が上を向いて目を閉じます。これは、たとえ蒸しタオルがなくとも、目の休憩になります。今回の実験ではこの側面が捨象されています。

 蒸しタオルを使おうが使わまいが、10分も目を閉じていれば、かなり目を休めることができます。3分よりも10分のほうが疲れはとれます。ドライアイのケアにもなります。このような単純に目を閉じて休める行為の効果がもっと重視されるべきです。

 もちろん私は、蒸しタオルがまったく効果ないと言いたいわけではありません。むしろ、目を閉じるだけよりも蒸しタオルを使ったほうが、目の疲れをより緩和することができると考えられます。感覚的にも蒸しタオルは気持ちいいです。

 だからこそ、蒸しタオルの効果を全面に打ち出すためにも、蒸しタオルを使わない場合を踏まえて実験を拡充しなければならないと思います。現在のままでは不十分な実験であると言わざるをえません。

 記事によると、この実験は学会で報告するようですが、間違いなく討論者や会場から、同じ内容のことを指摘されると思います。そうした事態は回避するべきであり、また、回避できるはずです。実験関係者の再考を期待します。

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benyamin ♂

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