覚書 070903

鈴木友康「世界経済の現状と見通し」財務省『財政金融統計月報』第662号(2007年6月号)。
 世界経済の現状と見通し:4. イギリス
 イギリスの経済成長は、特に個人消費を中心とした内需の加速に伴い、拡大ペースを増した。2007年についても、引き続き堅調な成長を続けるものと見込まれる。
 需要の上振れや現在の世界的なエネルギー価格の上昇による国内設備財の高騰が、過去5年間の最高水準にまでインフレを加速させている。ターゲットを超えたインフレと経済の逼迫との併発は、イングランド銀行(BOE)に利上げを促しており、年末にかけてインフレはターゲット内に収まるものと考えられる。しかしながら、特に賃金上昇が具現化した際などには、より一層の引き締めがなお必要となる可能性がある。
 ?.イギリス:2 経済見通し【注】
 イギリス政府の予算方針は、?各年度の予算は年2回(12月頃の「プレバジェット・レポート」と3月頃の「バジェット・レポート」)公表され、?3年間の歳出計画は2年毎の7月(「包括的歳出見直し」)に公表される。各年度の予算の公表の際、政府の経済見通しと中期的な政策目標についても併せて公表される。
 「プレバジェット・レポート」は次年度予算の編集方針を明らかにしたコンサルテーション・ペーパー(協議用資料)に相当し、これを踏まえて議論が展開される。公共の議論を促すことにより、政府の財政政策の目的を国民一般に対して知らしめて透明性を向上させ、間接的に政府の財政運営に規律を与えることを目的としている。
 イギリスの財政年度は、日本と同様、4月〜3月であり、予算案の提出権は内閣、編成権限は財務省に属する。予算は首相と財務省を中心に主要閣僚の下で決定され、議会は慣習法上、予算の拒否か下方修正しか認められていない。

天瀬光二「英国:外国人高度人材受入れで積極策」労働政策研究・研修機構『Business Labor Trend』2007年8月号。
・(外国人が)就労許可を取得するには、労働市場テスト(国内労働者では代替できないことを証明)を経ないといけないなど、一定の手続きを踏まなくてはならず時間もかかる。このため政府は、一部の優先的に受け入れたいとする人材については、就労許可を免除して受け入れるという措置を講じている。こうした措置のひとつが、外国人の高度人材を優先的に受け入れようとする目的で導入された「高度技能移民プログラム(Highly Skilled Migrant Programme:HSMP)」である。
・受け入れ申請の審査にはポイント制が用いられている。?学歴、?職歴、?過去の収入、?就労希望分野での業績などの分野で、合計65ポイント以上取得した場合に申請が認められる。
・移民を受け入れる制度は、その時々の政治・経済・社会状況を反映して刻々と変わる。英国の受け入れ政策もこれまで、たとえば医療従事者が足りない、理工技術系学生を確保したいなど、その時々のニーズに応じて策定されてきたため、受け入れスキーム数が80種類にも及ぶなど制度はかなり複雑化していた。優秀な人材を迅速に確保するためには、複雑な制度を改め、手続きの簡素化を図る必要がある。政府はこうした経緯より2005年2月、従来の受け入れ政策を1つの体系に整理する「入国管理五カ年計画」を発表した。この新規計画により、移民は五段階の技能レベルに分類されることになった。
・この五カ年計画をまとめた報告書のタイトルは「選択的受け入れ(Selective Admission)」といものである。実はこの計画の眼目はここにある。すなわち、今後英国の受け入れ政策は、「国の利益になる人のみを選んで移住させる」「が、一方で低熟練労働者の受け入れは制限する」という明確なコンセプトをもって運営されていくものと思われる。

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