覚書 071211

HM Treasury, Budget 2007/Building Britain's long-term future: Prosperity and fairness for families, March 2007.
●pp.294-297 Private Finance Initiative
・C.92 With PFI, the public sector defines what is required to meet public needs and ensures delivery of the outputs through the contract. Consequently, the private sector can be harnessed to deliver investment in better quality public services while frontline services are retained within the public sector. The Government's position on PFI is set out in the document PFI:Strengthening Long Term Partnerships.
・C.93 The Government only uses PFI when it is appropriate and where it expects it to deliver value for money.(略)In assessing where PFI is appropriate, the Government's approach is based on its commitment to efficiency, equity and accountability, and on the Prime Minister's principles of public service reform.
・C.94 Under PFI, the public sector contracts for services, including the availability and management of facilities, and not assets. Capital investment is only one of the activities undertaken by the private sector in order to supply these services.(Table C17、C18)
・C.95  The fact that capital investment only represents one element of the overall contract means that the figures presented in this table should not be taken to be directly comparable with public sector debt liability. (Table C19)
・C.96 PFI credits will be held constant in cash terms at £3.6 billion a year over the CSR 07 period.

HM Treasury, Meeting the aspirations of the British people: 2007 Pre-Budget Report and Comprehensive Spending Review, October 2007.
●p.51 Private Finance Initiative
・3.40 The Private Finance Initiative (PFI) plays a small but important role in the Government's investment in public services. Approximately 600 PFI projects have been signed, with a total capital value of £56.9 billion, and public authorities report a high level of user satisfaction. Over £10 billion worth of projects have been signed in the last 18 months. Full details of the PFI programme are published in the supplementary charts and tables.
・3.41 PFI projects worth a total of £22.2 billion are expected to reach financial close before April 2011. The Government believes PFI should continue to form a significant part of its strategy for delivering high quality public services, alongside a broader range of traditional and alternative procurement models depending on the circumstances. For the CSR07 period the Government has allocated a total PFI Credit envelope of £10.9 billion. Consistent with this allocation, the Government will continue to pursue PFI projects where they demonstrate value for money, alongside conventional capital programmes.

岡田啓・手塚広一郎「社会資本における維持管理とインセンティブ構造」『国際公共経済研究』第18号、2007年。
・英国ではPFIによるDBFP(Design, Build, Finance and Operate)方式で、整備・運営されている道路が1990年代を中心に多く建設されている。NAO(1998)によれば、初期のPFIによる道路は、シャドートールと呼ばれる支払い方式が採用されていた。これは、交通量つまりアウトプットに依存して公共部門が民間事業者に支払いを行なうという方式である。しかしながら、道路に関して言えば、交通量は民間事業者がコントロールする余地が少なく、なおかつ事前の予測が立てにくいものであっため、この方式は総じてうまくいっていなかったようである。
・そこで、現在のPFI(Private Finance Initiative)、PPP(Public Private Partnership)による道路事業では、道路の「質」という成果に依存して支払額(アベイラビリティ・フィー)を変化させるという方法が利用されているようである。この場合、「質」に関しての評価項目をどのように設定するかが主たる問題となる。
・National Audit Office, The Private Finance Initiative: The First Four Design, Build, Finance and Operate Roads, 1998.

小澤茂樹「イギリスにおける鉄道のダイヤ配分と調停制度」『国際公共経済研究』第18号、2007年。
(覚書注:しおり代わりの覚書である)

篠原章「人口減少時代の財政システムの構築 政策論の理念的基板をめぐって」『国際公共経済研究』第18号、2007年。
・広く受け入れられている租税原則に「課税は中立であるべき」という中立原則がある。「中立」そのものの定義については、これまで厳密な意味で明確にされているとはいいがたいが、「課税が経済主体の行動や選択に影響を与えない」という点で認識はほぼ共有されているといえるだろう。還言すれば、資源配分上の歪みをもたらさない租税体系や課税技術を求める原則である。
・ところが、この中立原則は、特定の政策目標の実現のためにはしばしば部分的に放棄されることがある。種々の租税特別措置がその代表格だが、近年では環境税導入をめぐる議論が、中立原則の放棄を象徴するものとなっている。同税は二酸化炭素を排出する行動を罰するという意味でまったく中立的ではない。逆に言えば、二酸化炭素を排出しない行動を優遇していることにになる。
・人口減少時代の租税政策形成に際してしばしば主張される「所得税における扶養家族の拡充」という政策選択肢も、同様に中立原則を犯す可能性がある。少子化への対抗措置、すなわち「多産」に対する優遇措置という意図は明確だが、一方で「少産」あるいは「無産」という選択肢を税制上罰することも明らかである。
・必ずしも一義的な結論を得ることはできないが、政策形成という立場からは、減税よりも財政支出という選択肢が望ましいという推論は可能ではないかと思われる。
・政府部内の議論を含めて、税制を政策的に利用することによって「租税原則(中立原則)」を(部分的に)放棄するという手法には、ほとんど何の疑問も呈されていない。政府税調ですら、一方で「中立原則」の重要性をうたいながらも、自らその原則を放棄しているといっていい。
・「人口変動の変化に強い税制・社会保障の構築」というきわめて政策的な課題にアプローチするとき、依拠すべき理論的な土台があまりに脆弱ではないか。「多産」と「少産あるいは無産」という選択肢のあいだを規律する「公平観」も描けなければ、「児童福祉」と「高齢者福祉」という選択肢を調整する「公平観」も見あたらない。

松原聡「少子化対策の国際比較」『国際公共経済研究』第18号、2007年。
・日本における出生率の低下は、婚姻した夫婦の出生率は大きくは低下しておらず、主として晩婚化・非婚化に追っている。女性の平均初婚年齢は1970年の24.2歳が、2005年には28.2歳まで上昇している。また、年齢階層別の非婚率を見ると、たとえば男性25歳から29歳までの未婚率は1970年の46.5%から2000年の69.3%に、また、同年齢層の女性についても、1970年の18.1%から2000年には54.1%に急増している。
・日本における非婚化、晩婚化の傾向は顕著であり、このことと、出生率の低下との間には高い相関があると見てよい。
・一方、非嫡出子率は日本が群を抜いて低い水準となっている。逆に、非嫡出子率の高い国は、出生率も高くなっている点に注目する必要がある。日本で、非婚化が高まりながら、非嫡出子率が低いことが、出生率低下の大きな原因と考えられる。

舟場正富「日本における社会的経済研究の現状と課題 1.座長からの視点」『国際公共経済研究』第18号、2007年。
・国家と民間、その中間組織としての社会的経済システムという位置関係を仮定すれば、今後の市場化の進展の過程で問題となる就労の促進、福祉や環境、農業、伝統産業などの支援者は、高度のテクノロジーを持つ「条件整備国家」となるべきであろう。「条件整備国家」は、Neil Gillbert教授の「Enabling State」の訳である。
・付記:「社会の行方について、多くの主張がなされるが、(公共を重視か、市場を重視かという)二律背反的に論じられてきたことを学者として納得がいくようにここで結論付けたいと思う。」

塩見英治『米国航空政策の研究 規制政策と規制緩和の展開』文眞堂、2006年4月。
(覚書注:図書館などで探して、ざっと目を通しておく)

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benyamin ♂

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