2008年度税制改正大綱

 今日は2008年度の税制改正大綱です。

2008年度税制改正大綱のポイント

暮らし
・省エネ住宅の改修待遇(数10億円の減税)
  耐熱工事などのローンが対象
・「200年住宅」の支援税制(数10億円の減税)
  耐久性に優れた住宅の普及後押し
・バイオ燃料の税減免(数億円の減税)
  植物から精製するエタノールが対象に
・ガソリン税暫定税率維持(中立)
  道路の建設費用を確保
・住宅優遇税制の延長(中立)
  新築住宅の固定資産税軽減、
  住宅取得資金の贈与税軽減など
企業
・法定耐用年数の根本的見直し(中立)
  製造設備の減価償却期間を一部短縮
・研究開発減税の拡充(400億円の減税)
  税額控除の上限を法人税額の30%に
・事業承継税制の拡充(減税)
  非上場株の相続税を8割軽減(09年度から)
・大企業向けの優遇税制を一部打ち切り(400億円の増税)
  教育費や情報投資による法人税軽減を廃止
・トン数税制の導入(減税)
  国際海運会社の課税方式変更
投資
・証券税制の見直し(増税)
  軽減税率は一部打ち切り、
  損益通算を導入(09年から)
・エンジェル税制の拡充(減税)
  1000万円を上限に投資額を寄付金控除
地方
・都市と地方の税収格差を是正(中立)
  都市部の法人事業税を地方に
・ふるさと納税の導入(減税)
  自治体への寄付金を税額控除

日本経済新聞2007年12月12日付、1面

 基本的に根本的改革は見送られました。法人税や所得税に関する改正が先送りにされたため、今回の改正によって影響を受ける人々は多くないでしょう。金融利得があったり、多額の寄付でもしない限り、増税も減税にもならないのではないでしょうか。

 注目すべきは消費税でしょう。税率引き上げの時期や程度などには触れていませんが、「社会保障費をまかなう主要な財源と位置づけ、社会保障財源の拡充を検討」と明記されました。具体的な改正はありませんが、議論は積み上げられているようです。

 社会保障を口実に消費税増税が企図されていると批判することもできます。実際、3%から5%に引き上げるときも社会保障と地方分権が口実でした。その後にこれらの分野で増税に見合う拡充がなされたかどうか、検証が必要となるでしょう。

 その一方で、高齢化により社会保障費が膨張していることも事実です。負担を一定にして給付水準を引き下げるか、負担を増加させて給付水準を維持するのか、といった論点が検討されなければなりません。その点、今回の大綱では消費税で対応していくことが示されています。

 政治論議としてはガソリン税の暫定税率維持が対立点となるでしょう。原油価格の上昇からガソリンや灯油などの値段が上昇しています。このような状況下では「庶民の暮らしを守れ」とガソリン税が批判を浴びることは避けられません。もっとも、そうした一時的な状況によって税制の是非を議論することには、大きく疑問を感じますが。

 ともあれ、福田政権になってから、政策運営は落ち着きを取り戻したようにも思えます。なおも批判のための批判をする野党もいますが、福田首相が上手くさばいているのでしょう。建設的な政策論議がなされることを期待しています。

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benyamin ♂

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