映画『4分間のピアニスト』

 今日は4分間のピアニストを鑑賞しました。

 ドイツ映画です。女子刑務所に服役する囚人と、彼女にピアノを教える音楽教師の関係を描いています。

 教師は囚人の才能を見出し、崇高な芸術性を追求するべくピアノの指導をします。しかし、囚人は教師の指導には納得できず、自分なりの音楽を求め続けます。

 二人の距離は付かず離れず、理解し合えたと思ったら、すぐに反発することを繰り返します。物語の終盤まで距離は縮まることはありません。

 話を貫く中軸となっている記号はおじぎです。音楽教師は囚人におじぎをするように言いますが、囚人は絶対にしません。おじぎは屈服を意味するからです。

 最後の山場は著名なコンクールで囚人が演奏する場面です。囚人が普通に演奏すれば最優秀賞も夢ではありません。しかし、彼女は破天荒な演奏法でシューマンを弾きました。

 教師は会場から抜け出します。ロビーでワインを何杯もあおりました。囚人の演奏にあきれたのでしょうか。それとも、酔いで何かを吹き飛ばして、囚人の音楽を素直に感じようとしたのでしょうか。

 会場に戻った教師は演奏に聞き入ります。やがて演奏が終わりました。観客からは盛大な拍手が送られました。ふと見れば教師も拍手しています。

 ピアノの前から立ち上がった囚人は会場の教師を見ました。教師は手に持ったグラスを掲げてこたえました。それを見た囚人は、みごとなおじぎを返しました。二人の音楽が共鳴した瞬間です。

 非常に美しい映画でした。いろいろなピアノ曲の演奏を楽しむことができます。これだけでも十分なくらいです。最後の破天荒な演奏も聞き入ってしまいました。

自己紹介

benyamin ♂

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