毎日新聞の限界

 今日は毎日新聞の限界です。

 先日の中川財務大臣辞任の背景では、毎日新聞の功績を評価しましたので、今回は駄目な部分を紹介しようと思います。何事も一方的ではいけません。

記者の目:日韓関係、歴史和解を棚上げするな=堀山明子
2009年2月25日 0時05分

 韓国の李明博(イミョンバク)政権が25日で発足1年を迎える。日韓関係はこの1年間、首脳間のシャトル外交が復活し、歴史問題でギクシャクする以前の状況まで修復した。年明けから麻生太郎首相、中曽根弘文外相が相次いでソウルを訪れ、李大統領と会談し、北朝鮮の核問題のみならずアフガニスタン復興など国際分野の協力にも合意した。日韓協調が世界に果たす役割を互いが認識し、実践する「新時代」に踏み出したといえる。

 こうした日韓の国際協調の流れを評価したうえで、あえて問いたい。なぜ歴史問題だけが抜け落ちているのか。特に2010年の、日韓併合から100年という節目を前にした今、両国の首脳、外相の会談で歴史が話題にならない方が不自然ではないだろうか。

 ある日本外務省当局者は歴史に触れないのは李政権が目指す「成熟した日韓関係」への実践だと説明し、「歴史問題は両国関係がこじれない程度に対処すればよい」と解説した。歴史を取り上げれば「違いを浮き彫りにするだけ」との疲労感が双方の外交当局にある。来年の節目も「韓国で反日感情が高まり、政治問題化することのないよう」にしているとみられる。

 日韓基本条約締結40周年の節目の05年も、日本政府は「歴史問題で波風を立てない」方針でのぞんだ。だが、日韓双方が領有権を主張する竹島について、島根県議会が「竹島の日」の制定に関する条例を可決し、青少年交流が止まる事態にまで発展した時、きちんと対応できただろうか。

 当時は小泉純一郎首相が毎年靖国神社を参拝している時期で、韓国国民の不信が高まっていた。竹島問題は発火点にすぎず、ひとたび爆発すれば対処は難しい。麻生首相が創氏改名を肯定した過去の発言は、現在も韓国国民の記憶の中にあり、火種はくすぶる。

 90年代半ば、村山富市政権は歴史の和解について、民間から寄付を募り韓国人元慰安婦に「償い金」を贈る「アジア女性基金構想」を推進したが、韓国から「日本政府の補償責任があいまい」と厳しく批判を受け、頓挫した。日本では政府だけでなく、運動を進めた人にも挫折感が残り、今も政治的な努力に距離を置く雰囲気が強いように見える。

 一方、韓国では盧武鉉(ノムヒョン)政権が05年に日韓基本条約に関する文書を公開し、交渉経緯の検証を経て「日本から経済協力資金を受けた韓国政府の責任を果たす」と、強制連行被害者に追加支援を行う方針を決めた。これをきっかけに、戦後補償問題に対する韓国国民の意識は大きく変わった。

 被害者団体の中からも現実的な選択を模索する機運が生まれつつある。韓国政府の支援は法的補償ではなく人道支援との立場だが、被害者団体は受け入れた。さらに支給条件をめぐる被害者間の亀裂を越え、歴史を次世代に伝える議論も始まった。日本との歴史和解を目指すための領域は、10年前に比べ広がった。

 04年からソウル特派員として、韓国政府が被害者に「慰労金」を支給する国外強制動員犠牲者等支援法が07年11月に成立するまでの過程と、昨年6月の実施後の状況を見続けてきた。

 支援法の救済基準づくりは、対象になる者と切り捨てられる者を選別する、いわば痛みを伴う作業だった。日本で負傷せずに帰国したため慰労金支給の対象から外れた生存者らの中には法改正を求める声もある。国民全体でのコンセンサスづくりは道半ばだが、戦後補償の政策論が多角的にできる土台はできた。

 韓国国内の被害者救済が進む中、日本政府の協力は非常に限定的だ。慰労金支給のための韓国人の被害認定は軍人・軍属が8割程度進んだのに対し、民間企業に徴用された労働者は2割余にとどまる。日本政府は07年11月、軍人・軍属11万人分の名簿を韓国政府に提供したが、労働者分は渡していない。本籍が「朝鮮」の元徴用工を拾い出してデータベース化する作業のため、日本政府は人と予算を付ける政治判断ができないだろうか。韓国政府や国会の政治判断を間近に見てきただけに、もどかしく感じる。

 日韓の国際協力を広げ、歴史の和解を含めた2国間の信頼を深める--。その作業は車の両輪だ。韓国国民の自衛隊アレルギーが表面化すれば、アフガン復興など国際協力も機能しなくなりかねない。「日本の軍事大国化」という韓国国民の不信を緩和するためにも、歴史の和解に向けた努力は不可欠だ。

 100年の節目を、しっかりした両輪で走り始める出発点とすべきだと思う。「成熟した日韓関係」をさらに具体化するためにも、協調の流れにある李明博政権の今こそ、信頼醸成のチャンスではないか。(ソウル支局)

http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20090225k0000m070125000c.html

 冒頭で「あえて問いたい」と書いていますが、毎日新聞のいつもの論調を繰り返しているだけです。あえて新しい論点を提起しているわけではありません。自らの従来の言説にあえて疑問を呈しているわけでもありません。

 いつもの論調とは、日韓関係を改善するためには日本が全面的に譲歩するべきだということです。韓国側が主張している歴史問題や領土問題はまさに正当なものであり、日本はそれを一方的に受け入れよ、と毎日新聞は言っています。

 もちろん、韓国の主張を正当だとする根拠は示されていません。強いて言えば、韓国の国民感情を傷つけるという点くらいでしょう。韓国人の感情に配慮して、歴史問題や領土問題については韓国の言う通りにすべきだとしています。

 ソウル支局の記事とはいえ、相変わらず酷い内容です。日本の新聞記者が日本よりも韓国の利益を代弁している姿に辟易します。コラムで日本をこき下ろし続けているFTの東京支局長David Pillingの矜持を見習ってもらいたいものです。

 なお、今日の記事の表題それ自体には賛成します。つまり、昨今の日韓関係では歴史和解を進める条件があるという点では、私もそうだと考えています。ただし、もちろん、毎日新聞とは逆の立場で、ですが。

 世界的な金融危機のなかで韓国経済がへろへろになっているため、現在、韓国は日本に助けを求めてきています。日本としては手を差し伸べる代わりに、歴史問題や領土問題を一気に片付けることができる状況にあります。この機会を逃すべきではありません。

 麻生政権は、残念なことですが、余命は長くないでしょう。それならば、数々の歴史的業績を成し遂げて退陣した安倍政権のように、特定アジアとの間にある歴史問題に片をつけて、歴史に名を残してもらいたいと思います。

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benyamin ♂

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