2009年5月アーカイブ

血圧測定:平成21年

 今日は血圧測定です。

最高血圧:114mmHg
最低血圧:77mmHg
脈拍数:85bpm

 相変わらず血圧が低いです。女の子みたいです。血圧を上げるために頑張ってお酒を飲んでいるのにね。

 測定時に看護師さんに、これで大丈夫なのか聞いてみましたが、高血圧でなければ、とくに心配する必要はないようです。

 一方、最高血圧が100、最低血圧が60を下回る状態が一般に低血圧である、とのことでした。私はぎりぎりの境界線にいますが、低血圧でもありません。

 至極健康な血圧でした。今後も維持できればと思いますが、もう少し高くなっても良いかとも思いました。

Mothers' Indexの実相

 今日はMother's Indexの実相です。

 まずは次の新聞記事をご覧下さい。

「母になるのにベストな国」日本は34位 国際NGO
2009年5月9日10時11分

 「母親になるのにベストな国ランキング」で、日本は158カ国中34位??。「母の日」を前に、子どものために120カ国以上で活動する国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」(英国)がこんな調査結果を発表した。

 ランキングは今年で10回目。各国の公的なデータを基に、5歳未満の死亡率や初等教育への就学率など七つの「子ども指標」、出産時の死亡リスクや産休・育休制度など八つの「女性指標」をそれぞれ数値化。計15の指標を総合的に判断したとしている。

 日本は、子どもの就学率や栄養状況などは高い水準で「子ども指標」では8位。しかし、女性が働きながら子育てできる環境が他の先進国に比べて整っていないとして「女性指標」は36位となり、総合で34位と判断された。昨年は31位で、06年の12位を最高に年々順位を下げている。

 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(東京都千代田区)は「日本の制度自体は後退はしていないが、他国がより良くなって順位が低くなったようだ」という。

 ランキング上位はスウェーデン(1位)、ノルウェー(2位)、オーストラリア(3位)。米国は27位、東アジアでは韓国が50位、中国が57位だった。(豊吹雪)

http://www.asahi.com/national/update/0509/TKY200905090044.html

 ぱっと見るだけでは、日本が子育てに非常に厳しい環境であることがまたもや国際的に証明されたように読めてしまいます。条件反射的に女性優位社会を唱える論者からは、だから日本は駄目だと批判することになるでしょう。

 一方で、素直に読んでみると、いくつか疑問を感じる人も多いと思います。例えば、順位付けの基準である、「母親になるのにベストな国」や「子供指標」、「女性指標」といった指標の中身です。これらはいったいどのような内容なのでしょうか。

 実際の報告書を見てみましょう。こちらです。報告書の題名は"State of the World’s Mothers 2009 : Investing in the Early Years"となっています。続いて、目次を以下に示しておきます。

・foreword by Cokie roberts
・Introduction by Charles f. MacCormack
・executive Summary : Key findings and recommendations
・Millions of Young Children are Not Prepared to Succeed in School
・the Power of early Childhood development to Change the World
・School Success Index for developing Countries
・School Success Index for the United States
・early Childhood development report Card for Wealthy Countries
・Keeping Young Children healthy, Safe and learning
・take action Now for the World’s Youngest Children
・appendix : tenth annual Mothers’ Index and Country rankings
・Methodology and research Notes
・endnotes

 まずは報告書の全体像がおわかりいただけたかと思います。子供の教育や医療に関する環境について調査した報告書です。焦点は子供です。さらに言えば、先進国ではなく途上国の子供が主題です。上記の新聞記事は途上国の子供に関する報告書から日本に関連した箇所だけ抜き出して紹介しているのです。この段階ですでに情報の加工が施されていることを確認ください。

 続いて「母親になるのにベストな国」ですが、この言葉は報告書には登場しません。本当です。どこにもありません。これは酷い捏造だと言いそうになりますが、報告書ではある指標についての順位が提示されていますから、これを慣習的に意訳しているとして理解します。

 その指標とは"Mothers' Index"です。これは母親と子供の福祉について世界158カ国を比較した指標です(それ以外の15の国に関する情報含む)。日本は先進国43カ国のなかで順位付けされています。新聞記事では158カ国での順位と書いていますが、実際には43カ国における順位です。この順位が「母親になるのにベストの国」として紹介されています。

 Mothers' Indexは"Women's Index"と"Children's Index"から構成されています。Women's IndexとChildren's Indexの中身は以下の通りです。

Women's Index
 Health Status
  1. Lifetime risk of maternal mortality
  2. Percent of women using modern contraception
  3. Female life expectancy at birth
 Educational Status
  4. Expected number of years of formal schooling for females
 Economic Status
  5. Maternity leave benefits
  6. Ratio of estimated female to male earned income
 Political Status
  7. Participation of women in national government
Children's Index
 Children's Status
  8. Under-5 mortality rate
  9. Gross pre-primary enrollment ratio
  10. Gross secondary enrollment ratio

 この10項目です。新聞記事では15項目だと紹介していますが、実際には10項目による順位付けでした。他の5項目は途上国などの順位付けにのみ登場するものであり、衛生的な水の利用率や出産時に医療専門家が立ち会うかどうか、など、先進国では比較する意味が薄い項目です。記事にあるような子供の栄養状態という項目もありません。

 それぞれの指標を見ていきましょう。まず日本のWomen's Indexは43カ国中36位と低順位でした。ただ、Health Status(項目1から項目3)やEducation Status(項目4)は決して悪くはありません。報告書は個別項目での順位を提示していませんが、数値を見る限り、それらに関する日本の状態は普通です。逆に言えば、他の国も同じような状態であり、わずかな差が順位に反映されてしまっています。

 一方で、Economic Status(項目5と項目6)やPolitical Status(項目7)は良くありません。産休制度や男女間賃金格差の数値を国際的に見れば確かに低い水準にあります。これが日本のWomen's Indexの順位を下げ、そして全体的な指標であるMothers' Indexの順位で34位となる要因となっています。

 Children's Indexでは日本は43カ国中8位です。これは十分な環境であることを示していると思います。とりわけ項目8である5歳以下の子供死亡率は先進国のなかでも最高位の1つに位置づけられています。先ほどのWomen's Indexも踏まえると、日本の教育や医療の状態は高い水準にあります。

 43カ国中34位である点だけを考えれば、日本は母親と子供には厳しい社会であると言ってしまいそうです。もちろん、そうした考え方を否定するつもりはありませんが、その場合、日本が駄目だとの側面ばかりが強調されてしまい、今後の課題を考える気力も奪われてしまうと思います。

 しかしながら、報告書を実際に読んでみると、日本の現状が良く理解できます。つまり、日本は必ずしも厳しい社会ではないこと、課題は産休制度や賃金格差であること、この2点が非常に明確に理解できます。とにかく日本は駄目だと言いたげな新聞記事では見えてこない事実です。

 念のために言っておくと、報告書が提起する日本の課題は何が何でも克服すべきだとは思いません。産休制度や賃金格差を重視している国は欧米です。だからこそ、今回の順位付けでも欧米、とりわけ北欧が上位にいます。しかし、日本が彼らと同じ社会を目指す必要性はないでしょう。欧米社会は理想社会ではありません。

 例えば、今回の順位で1位であったスウェーデンは欧米有数の犯罪多発社会です。これは日本外務省のお墨付きです。とくに強姦が多い国です。強姦の多さと子育て支援の充実は関連性があるように推察されますが、不思議なことに誰も研究していないようです。それどころか日本ではスウェーデンが犯罪や強姦の多い国であることも知られていません。理想的な部分だけが喧伝されています。

 もう1点。新聞記事の内容が相変わらず酷いことを明らかにしましたが、この原因は新聞社の所為ではないかもしれません。報告書を発表したSave the Childrenには日本支部があるのですが、そこでも報告書が日本語で紹介されています。これです。新聞記事の内容とほぼ同じです。つまり、日本支部による報告書の紹介に原因があるのです。その内容をそのまま記事にしている新聞社の立場も酷いですが、日本支部の紹介の仕方も本当に報告書を読んで書いているのか強い疑念をもつような内容です。できる限り原資料を確認する必要性を改めて実感しました。

自己紹介

benyamin ♂

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