骨髄バンクの経験者は語る

 今日は骨髄バンクの経験者は語るです。

 骨髄バンクに登録して実際にドナーとなった人が自らの経験を語っています。簡単な内容ですが、手術を受けた後にひどい鈍痛があるなど、貴重な情報が綴られています。

 なかでも特筆すべきは、移植手術を受けた患者さんの術後の状況がドナーには伝えられない点です。自らの骨髄が患者さんの役に立てたのかどうかについて、バンクからドナーに知らされることはなく、患者さん本人からも何も連絡がなかったようです。

 術後に関して何も情報がないため、移植が失敗して最悪の結果になったのではないかと非常に心配である、と記事の筆者は語っています。たとえ、事実、患者さんが助からなかったとしても、ドナーには適度に情報を提供するべきではないでしょうか。

 骨髄移植を受けた患者さんに関する情報があまりにも流通していないことが骨髄バンクの特徴です。困っている人を助けよう、という宣伝が流布され、登録者を増加させようとしている一方で、その結果に関する情報はとても制限されています。

 今回の記事にもあるような、術後にドナーはひどい痛みを経験することは宣伝では言われません。ただひたすら良いことであると強調されるだけです。そして、そうした善意が本当に患者さんの命を救っているのかどうかも正確に伝えられることはありません。

 記事のコメント欄でも言及されていますが、これは臓器移植手術と同じ構図です。臓器移植手術でも、命のリレーといった美辞麗句で宣伝されていますが、術後に患者さんが本当に救われているのかどうかの実態については情報がほとんどありません。

 いつものように邪推すれば、一般にはとても公開できるような情報ではないのでしょう。普通に考えれば、術後にこんなに元気になりましたという情報が、それこそ滝のように流されても良いはずです。そのほうがドナーをより多く集められるでしょう。

 しかしながら、実際には術後の情報はほとんどありません。ごくわずかの成功例が集中的に喧伝されるのみです。骨髄移植も臓器移植も、術後の患者さんや術後のドナー(臓器移植の場合、ドナーは死亡していますが)は何らかの問題を抱えている事例が多くあると思われます。

 もちろん、これは私の邪推です。ただし、術後に関する全体的な状況はよくわからないままである、という実情に何も変わりはありません。これが移植医療が置かれている現状だと認識する必要があると思います。

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benyamin ♂

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