中国が負けたという意見

 今日は中国が負けたという意見です。

中国人が見る中国=「船長の釈放:日本の勝ち 中国の負け」
李宗徳

 【大紀元日本9月28日】日本好きの姪が日本を観光したいということで、2か月前に、ビザ申請用の書類を作成してほしいと母親(私の姉)に頼まれた。様々な経緯を経て2週間前にやっと書類が揃った。先週、書類を受け取った姉が、「もしかして今回のことで娘のビザ申請はうまくいかないかしら」と心配そうにSkypeでチャットしてきた。

 「そんなことはないよ」と私は姉にはっきりと言い、観光制限の話は中国政府側が出したもので、日本は中国国民に難色を示さないはずだと返答した。「それは分かっている。だって、ZG(中共を指す。ネット検閲を避けるため)は、領土への関心は全くないでしょ。東北部の領土だってロシア人に譲ったじゃない」と、家庭の主婦である姉もが指摘した。

 今回起きた日中間の漁船衝突問題を巡って、中国のネット伝言板では、中国国民の反日感情が高まっていると伝えられているが、望ましくない発言を削除する体制の伝言板に果たして本当の状況が反映されているのか。毎日伝言板を覗いてネットユーザーの発言をつぶさに追っているが、政権への不満が反日感情と同じぐらい高まっている。

 昨日、多くの掲示板に転載されたネットユーザーの発言を見かけた。国家の首相までが乗り出して来た中国に強要され、日本が中国の船長を釈放したことについて、中国当局のメンツが保たれたというのが一般的な理解だが、この発言者は「完全に日本の勝ち、中国の負けだ」と主張している。

 「日本人が勝った」理由として、この発言者は5つ挙げている。▼「アメリカに態度表明をさせた点で成功した。米政府は釣魚島(尖閣諸島の中国名)は日米安保体制の管理範囲内にあると発言し、日本の同島に対する現在の管理権を認めた」▼「中国のボトムラインを見極める意味で成功した。中国政府の釣魚島問題に対する態度とボトムラインが前面に押し出されたおかげで、その後の解決案を日本人はうまく把握することができた。今回の事件後、中国の外交辞令が強硬になっただけで、大使を日本から召還するという発言もなく、激しい行動もとっていない。中国内部の足並みが揃っていないことを浮き彫りにした」▼「釈放された船長を、日本側が飛行機を飛ばして中国に戻したのではなく、中国が飛行機を飛ばして迎えに行った。しかも船長を釈放したのは日本の地方の検察庁であり、日本政府ではない。つまり、最終的に、日本の国内司法問題として片付けられ、外交問題として扱われていない。外交上では日本の勝ちであった」▼「船長釈放の当日、日本国内では大規模なパレードが行われ、日本政府の黙認で反中感情を扇動した(事実ではないが、中国国内ではこのようなうわさがあった?筆者)」▼「中国当局が民衆の抗議デモを禁止したことによって、国外には弱気だが国内では強気な無能な政府であることを、日本側に示した」

 一方、今回の対応で中国は完全に負けたと書き込むこのネットユーザーは、その理由として4つ挙げている。▼「(漁船衝突後)即座に立場を正しく表明しなかった。主権の侵害の場合、国際的慣習では、大使を召喚し、外交関係を断ち切る。どうしてそうしなかったのか。勇気がないからだ」▼「即座に経済交流を切断し制裁するということをしなかった」「日本人に中国の弱気を気付かせた。一旦経済に影響が及ぶと、中国政府も配慮することだろう。民衆が失業したら矛先は政府に行く。中国政府が恐れているのは、自国民と社会が不安定になることだと日本人に表明した」▼即座に国内の世論を動員しなかった。それは政府が国民を信頼せず、国民も政府を支持せず、民心が離れていることを表している」「これは、中国という国には、奴隷は存在するが、国民は存在しないということを、日本人に示したことになる」▼「日本に謝罪させずに、中国は自国の飛行機で船長を迎えに行ったことは、全くの失策だ。……気骨がある人なら、名誉が回復されなければ釈放されても簡単には帰らないだろう」

 最後に同発言者は「この発言はきっと削除されるだろう」と付け加えた。案の定、私がこの発言を見かけた際、すでに多くの転載先からリンクが削除されていた。

 話は戻るが、姪に、今回の事件で日本に対する印象が変わったかどうか聞いたところ、「あれは政府のアリバイ工作で、私たち市民とは関係ないでしょう。日本製品不買と言いながら、本当に実行する人がいるの?いい国産品があれば教えてください。粉ミルク?それとも地溝油?」と20代初めの姪はさらりと答えた。

http://www.epochtimes.jp/jp/2010/09/html/d28016.html

 先日の尖閣諸島における漁船衝突事件において、船長を中国に引き渡した日本の対応は間違っていた、とする論調が日本では支配的です。いつもの政府批判といえばそれまでですが、同じことを同じように言っている論者があまりにも多くて辟易しています。

 そうしたなか、少し別角度から分析した意見が今日紹介する記事です。日本の外交上の失敗と決定づけられそうな今回の事件ですが、今日の記事では意外にも中国側の外交戦略のまずさを指摘しています。事の真偽はどうあれ、興味深いと思いました。

 要点は中国政府が国内世論を過度に意識している姿を強調している点でしょう。世論を恐れて日本に対して強気に出たものの、慎重な戦略がないままの対応だったので、尖閣諸島に対する中国政府の要求度合いが暴露されてしまった、との視点は参考になりました。

 その一方で、逮捕された船長を中国政府に取りに来させ、しかもその対応を沖縄検察庁にさせた日本政府は、今回の事件への対応としては外交戦略として妥当ではないか、との指摘も新鮮です。面子を気にする中国らしい細かな分析と言えるでしょうか。

 海外の新聞などでも、日本側の対応はそれほど批判されていません。むしろ、問題はあったものの、落としどころとしては良いのではないか、との意見が多い印象をもっています。私もそのあたりが今回の事件に対する、さしあたり評価としては適当かと思います。

 日本の対応を強く批判しているのは日本国内の論者だけではないでしょうか。いや、批判が悪いとは言いませんが、ただ民主党を嫌っているだけのような批判が多くて、もうお腹いっぱいです。冷静な現状分析を望みます。

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benyamin ♂

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