2013年9月アーカイブ

 今日は吉川敏一『なぜ、あの人はいくつになっても若いのか』(2009年、家の光協会)を読みました。

 著者は元阪神タイガースの金本知憲のトレーナーの一人であった人です。アンチエイジングの観点から金本の体づくりをサポートしていた経験も踏まえ、若い身体を維持する秘訣を教えてくれるのが本書です。

 と言いたいところですが、老いの原因が活性酸素であり、それによる酸化を防ぐためにビタミンを摂取しよう、適度な運動も大切だよ、という内容の本です。最近ではブログなどを読めば無料で得られそうな知識ばかりです。

 うーん。買って損しました。ネットを使えない人向けの本と言えそうです。阪神ファンとか^皿^

『英智スタイル48』

 今日は英智『英智スタイル48』(2013年、ベースボール・マガジン社)を読みました。

 みんな大好き中日ドラゴンズの元野手である英智が書いた本です。ヒーローインタビューで「僕のベースボールスタイルは48あります!」と答えたことに基づき、その48の内訳を示したものです。

 回りくどい言い方が多く、少し読みづらいところがありますが、それだけに一生懸命伝えようとする、英智の素直さがにじみ出ています。私のお気に入りは「9 福神漬けスタイル」です。一言で言うと理解しにくいでしょうが、福神漬けをつける余裕をもてるくらいにカレーを万全に準備するスタイです。詳しくは本書をお読みください。

 考え方が似ていると思ったのは「23 ただコーヒーを飲んでやり過ごすだけスタイル」と「44 変えられるものにのみエネルギーを注ぐスタイル」です。どうにもならないことはどうにもならないとあきらめてしまうスタイルです。適度にいい加減な私も身につけているスタイルです。

 本書の「おわりに」に、あのブログ事件の真相が書かれています。また、巻末には一軍に登録されていた2001年から2012年までの通算成績が掲載されています。ちょっとした資料としても活用できそうな本です。

『村崎百郎の本』

 今日はアスペクト編『村崎百郎の本』(2010年、アスペクト)を読みました。

 私も以前に書きましたが、2010年7月に熱狂的なファンによって自宅で殺害された村崎百郎について、彼の関係者たちが思い出を書き綴った本です。一言で言えば、彼の死を「鬼畜が鬼畜に殺された」と揶揄する言説に対して反論する、という問題意識の元でまとめられた本となっています。

 とはいえ、村崎百郎がただの鬼畜ではないことは、彼の文章を読んでいればわかることですし、彼の死を揶揄する声もそれほど大きくはなかったように思います。その点では、誰と戦っているのか、朦朧としており、死後5ヶ月もたたない時期に慌てて出版した本といったところです。

 ですので、本書の魅力は、関係者たちによる思い出話の間に掲載されている、村崎百郎の遺稿です。知性と感性に裏打ちされた、とても非道いエッセイや短編小説を読むことができます。なかでもおすすめは、「<汚物童子・村崎百郎の勝手に清掃局>隣の美女が出すゴミ」と「パープル・ナイト」です。いずれもゴミ漁りを題材とした、ハートウォーミングな小説です()。

 両作品ともが1990年代中頃に書かれたものです。私が好きだった『社会派くん』では、社会問題を不真面目に熱く語る姿が印象的でしたが、これらの作品では楽しそうにゴミを、そして、そのゴミを出す人間を語る姿を見ることができます。こういう村崎百郎をもっと見たい、読みたいと思いました。改めて、ご冥福をお祈りします。

女子プロ野球

 今日は女子プロ野球を観戦してきました。

 観戦した試合は、東西にチームをわけて戦うヴィクトリアシリーズの試合です。内野自由席が2,000円、バックネット裏の座席で2,800円です。せっかくなのでバックネット裏のチケットを買いました。

 観客はけっこう入っています。というか、ブラスバンドを同行した応援団もあり、けっこう本格的です。熱狂的なファンもいるようで、お気に入りの選手のユニフォームを着て、彼女の名前を叫ぶ人とかもいました。

 チアガールもいます。小学生くらいのチアガールと、20歳くらいのチアガールです。どちらもかわいく踊ってくれます。フヒヒ。

 肝心の試合ですが、なんというか、プロ野球を見慣れているために、水準が低い部分が目についてしまいました。プレーがおたおたしている、投球も送球も球のスピードが遅い、ゲッツーがとれない、などなど。高校野球にも負けるかもしれません。

 それだけに、妙な緊張感をもって観戦できました。プロ野球ならあり得ないプレーが出るわけですから、なんというか、ハラハラしながら見ていました。ファーストがボールを捕れずにアウトにできない局面が2回もありました。試合になりません。

 試合後、選手と写真を撮れたり握手できたりします。選手との距離が近いところは魅力的ですね。私は恥ずかしいので、そういうことはしませんが。でも、ちっちゃいチアガールとだったら、喜んでフヒヒ。

『「反原発」の不都合な真実』

 藤沢数希『「反原発」の不都合な真実』(2012年、新潮新書)を読みました。

 もはや新興宗教の1つとなった反原発運動ですが、本書はその信仰対象となっている原子力発電についてリスクの観点から検討しています。

 原子力発電のリスクは、1TWhあたりの死亡者数で比較されます。研究者によって数値が異なるようですが、おおよその共通点として、原子力発電が0.03人であるのに対して、石炭や石油などの化石燃料発電が21人、水力発電が1.4人、太陽光発電が0.44人、風力発電が0.15人となっています。化石燃料では発掘時や精製時、発電時における死亡者数が顕著です。水力発電などの自然エネルギーでは建設時や設置時に死亡する事例が多くなっています。

 反原発運動に基づき、原子力発電から他の発電へと転換する場合、たとえば化石燃料発電なら死亡者数が700倍、水力発電は46.7倍、太陽光発電は14.7倍、風力発電は5倍となることを考慮に入れる必要があります。現在は原子力発電所が稼働停止している分を火力発電で補っていますが、より多くの死亡者を生む発電手段へと転換していることになります。安全を求める反原発運動が逆に安全を損なう結果につながってしまうとは皮肉なことです。

 火力発電の比重が高まっている日本では、リスクとともに費用も大きな問題となっています。日本は化石燃料を年間20兆円輸入していますが、その4割が発電に使われています。発電全体に占める火力発電の割合は6割ですので、おおよそ4.8兆円が火力発電に投入されています。原子力発電の割合は震災前では3割でしたので、これをすべて火力発電でまかなうとすると、2.4兆円の追加費用が発生します。震災による被害者に対する賠償額は今のところ累計で5兆円程度ですので、その半分に匹敵する金額となります。

 反原発運動が期待する太陽光発電や風力発電は発電全体の1%にも満たない状態です。これを原子力発電が担っていた3割に置き換えていくことは簡単ではありません。たとえば、太陽光発電は現状では非常に非効率的な発電方式です。川崎市にある浮島太陽光発電所は敷地面積が11ヘクタールと巨大な施設であり、出力は7000kW、年間で740万kWhの電気を供給する能力があります。一方、原子力発電所の出力は60〜130万Kwです。つまり、原子力発電なら1日もかからずに発電できる電気を、広大な土地を使い、かつ、1年という長い時間をかけて発電することになります。

 本書で検討されるこうした内容は日本のエネルギー政策を議論する上で必須であると思います。本書の意図とは少し外れるかもしれませんが、原子力発電よりも火力発電のリスクが印象に残りました。発電方法の転換、あるいは、再編成を模索するのであれば、まずは火力発電への偏重を低下させることが必要となるように思います。

 感情論が強すぎる現在の論壇状況のなかで、事実と統計に基づく議論を転換する本書の意義は大きいと言えます。もっとも、反原発運動に邁進する人々が本書のような主張に耳を傾けることはないでしょうが。メロリンQさんとか読んでくれなさそうですね。

自己紹介

benyamin ♂

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